
【新華社北京3月21日】中国消費者協会はこのほど、消費者の消費環境に対する評価と消費信頼感を調べた年次報告書を発表した。今年のテーマは「満足できる消費を共に築く」。企業に対して消費者が最も関心を寄せているポイントは5年連続で「アフターサービスがしっかりしている」だった。
オンラインでアンケート調査を行い、2万2869件の有効回答を回収した。回答者は全国の広範な層をカバーし、高い代表性を持っている。消費環境の改善状況については「良くなっている」「ますます良くなっている」との回答が合わせて6割を超えた。
企業の経営活動に対して消費者が最も関心を寄せているポイントのトップ3は「アフターサービスがしっかりしている」「品質が高い」「安全面で信頼できる」だった。「品質が高い」を選んだ人の割合は前回の16.4%から27.4%に大きく上昇し、消費者の関心が「コストパフォーマンス(費用対性能)」から「コストクオリティー(費用対品質)」へとシフトしている傾向を浮き彫りにした。
消費者の質の高い需要が満たされない要因としては、商品やサービスの質と安全、データの安全、健康面での不安が挙げられた。消費意欲をそぐ最大の要素は「商品の質が低い」で、27.8%の回答者が選択した。
2025年の消費の優先品目については「食品」「日用品」「アパレル・靴・帽子」がトップ3で、いずれも基礎的な消費品目が占めた。「医薬品・医療用品」「化粧品・スキンケア用品」「スマート製品」「家電製品」「タバコ・酒・飲料類」を選んだ人も15%を超えた。サービス消費の優先項目は「旅行サービス」が首位だった。
今後見どころになる商品として選んだ人が最も多かったのは「スマート電子製品」(29.7%)、2位は「新エネルギー車」(NEV、26.6%)だった。サービス消費の新たな見どころとして「人工知能(AI)製品の使用と応用」を選んだ人も22.1%と多く、便利な生活と科学技術の応用に対する消費者の関心が見て取れた。
オンラインショップで一般化している無条件返品・交換サービスを実店舗も提供するべきだと考えている消費者は6割近くに上ったが、実施の状況を積極的に評価した回答者は半数に満たず、依然として大きな改善の余地があることが分かった。消費環境に存在する問題としては「虚偽宣伝または誤解を招く宣伝」「個人情報の漏出」「不当に高い価格」「偽物・不良品」を選んだ人が多かった。