
【新華社北京2月18日】中国商務部の何咏前(か・えいぜん)報道官はこのほど開いた記者会見で、重点電子商取引(EC)サイトのビジネスビッグデータのモニタリング結果を基に、中国で1月7日から2月5日まで開催された「2025年全国オンライン年越し用品セール」の1日当たりの小売売上高が前年同期比6.2%増となり、25年のオンライン消費は好スタートを切ったと発表した。
消費財の買い替えを奨励する「以旧換新」政策の対象範囲の拡大効果が早くも現れている。各地方は春節(旧正月)の消費需要に応じた多彩な補助金支給策や優遇策を打ち出すとともに、便利な回収手段も提供している。食洗機のオンライン売上高は71.8%、浄水器は47.4%それぞれ増加した。

ビザ免除措置対象国の追加や、連休の延長などの政策が海外旅行の急成長をけん引し、オンライン旅行の売上高は35.2%増え、うち海外旅行は72.3%増加した。春節連休期間(1月28日~2月4日)の訪中旅行の受注件数は、日本、韓国、シンガポール、マレーシア、タイなどの近隣諸国からが2.3倍、欧米など遠方諸国からが2.2倍それぞれ増えた。
今年は中国の春節が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたことを受け、伝統文化の要素を取り入れた「国潮」製品や国産品の売れ行きが好調だった。各地方は伝統文化を取り入れた「国産品で春節を迎える」各種イベントを開き、無形文化遺産にまつわるランタンなどのオンライン売上高が急増した。

関連公演やテーマパークなどの観光商品がよく売れ、春節連休のオンライン売上高はそれぞれ5.1倍、2.1倍に上った。演劇や舞踊、武術を融合させた広東潮汕地方の民間芸能「英歌舞」、火のついた炭を入れた鉄の籠を揺すって火花を散らす内モンゴル自治区の芸能「火壺」などのパフォーマンスは、モニタリング対象の重点サイトでの予約件数が2倍に増えた。
健康器具やオーガニック食品が好まれている。春節連休中、ダイエットを目的とした振動マシンの売上高は98.3%、ステップマシンは93.8%それぞれ増加し、オーガニック調味料は81.5%増、オーガニック牛乳は44.4%増となった。世界中の良質な商品が人気を集め、イタリア産チョコレート菓子の売上高は2.3倍となり、マレーシア産クッキーケーキは73.4%増加した。
店内飲食消費の需要が旺盛だった。オンラインの飲食売上高は11.8%増え、うちイートインの伸びが大きく、モニタリング対象の重点サイトでは、「年夜飯(年越し料理)」の店内予約が35.4%増加した。オンライン文化・娯楽の成長が際立った。春節の映画市場は人気を博し、「オンラインでチケットを購入し、映画館で映画を観る」スタイルにより、オンライン文化・娯楽の売上高は55.5%増加した。