中国の新エネ車都市競争力ランキング、深圳市が首位

ファーウェイの深圳旗艦店で同社と賽力斯集団が展開する新エネルギー車(NEV)「問界(AITO)M7」に試乗する客。(2023年9月11日撮影、深圳=新華社記者/梁旭)

 【新華社上海3月6日】新華社傘下の中国経済信息社はこのほど、「2024年新エネルギー車(NEV)産業都市競争力トップ50」ランキングを発表した。産業規模や優良企業、イノベーション能力、資金調達能力、産業がもたらす効果・利益、成長力の六つの面から、60以上の指標に基づき新エネ車産業チェーンの各分野を総合的に評価した結果、広東省深圳市が産業総合力指数で93.32のスコアを獲得し、中国新エネ車産業で「最強」の都市に輝いた。

  2~10位は上海(91.83)、北京(90.51)、江蘇省蘇州(89.81)、浙江省杭州(88.24)、広東省広州(86.54)、広東省東莞(86.38)、重慶(86.33)、江蘇省南京(86.23)、江蘇省無錫(86.06)となった。

 深圳、上海、北京が3強を形成した。深圳は「優良企業」指標が99.00でトップに立ち、2位以下を大きく引き離した。上海は「産業規模」が98.95、「資金調達能力」が92.01となり、金融資本と産業クラスターのダブルの優位性を示した。北京は数多くのトップ大学や技術系企業からなるイノベーションの生態系を備える点が評価され、「イノベーション能力」指標が90.87の高スコアとなった。

 華南地域の代表的な都市は深圳や広州、東莞など8都市で、強大な産業集積効果を示した。華北地域は北京や天津など3都市により、イノベーションと資源面での優位性を維持した。西南地域の重慶と四川省成都、華中地域の湖南省長沙、湖北省武漢、東北地域の吉林省長春、遼寧省大連の各都市はそれぞれが域内の産業のベンチマークとなった。西北地域では陝西省西安が他をリードした。

 新エネ車産業で「最強」の都市に輝いた深圳は「優良企業」(99.00)、「イノベーション能力」(95.10)、「資金調達能力」(95.83)の3指標で全国首位となった。24年の深圳の新エネ車生産台数は293万5300台だった。同市には新エネ車の整った産業チェーンが形成されており、市内のインテリジェントコネクテッドビークル(ICV)・新エネ車産業チェーンを構成する企業の数は24年末時点で2700社を超えた。電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は完成車製造で世界を独走しているほか、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)のスマートカーソリューションBU(ビジネスユニット)は強力なスマートソリューションにより、多くの自動車メーカーに力をもたらしている。

 中国経済信息社の業界洞察システムのデータによると、中国新エネ車産業の特許出願件数は19年以降増え続けている。24年は12万5789件となり、うち発明特許は71.8%、実用新案は28.2%を占めた。

 

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