きょう「恵方巻き」どうする!イオン売り場8倍に 昨年まで「プチぜいたく系」流行、今年は「ハーフ」人気

特設売り場で「鮨よしたけ」監修の恵方巻きを手にする販売員=2日午前、さいたま市中央区のイオン与野店

 2月3日は節分。恒例の恵方巻き商戦は昨年まで「プチぜいたく」な高価格帯が人気だったが、今年は価格や量の手頃さからハーフサイズの売れ行きが好調となっている。複数の味を楽しみたい家族などの需要に応え、食品ロスも避けようと、埼玉県内のスーパーでは特設コーナーを設けたり、事前予約を行うなど、趣向を凝らした商品を並べている。

 イオンリテールは2日から恵方巻きの販売を開始した。さいたま市中央区のイオン与野店では従来の巻き寿司売り場の約8倍の特設コーナーを設けて販売。通常サイズの半額程度で買えるハーフサイズの出足が好調という。

 ハーフサイズを購入した県内在住の会社員峯岸響子さん(29)は「女性やお年寄りは小さい方が食べやすい。価格も手頃で、ハーフがなかったら買わなかった」と話す。

 プチぜいたくな商品として好評の銀座の高級すし店「鮨よしたけ」監修の「招福海鮮恵方巻」(税込1944円)と「極太巻」(同1490円)も、例年以上の売れ行きという。同店デリカマネージャーの福寿康平さんは「前日からここまで売れるとは思っていなかった。想定の1.5倍ぐらいで驚いている」と話す。3日も県内全26店舗で販売する。

 県内など1都2県でスーパーを展開するサンベルクスは、事前予約なら1割引きにするなど、消費者に早めの予約を促すことで食品ロスの削減に取り組む。マグロやエビなどの海の幸が入った「10種具材の海鮮福巻」(税込1166円)が幅広い層に好評で、同社は「今年の節分は金曜なので、家族全員で恵方の南南東を向いてゆっくり団らんを楽しんでほしい」と期待した。

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