ロレックス腕時計を持った美容師、質店へ…じつはコピー品、現金だまし取る「本物か偽物か半信半疑だった」

川口署=川口市西青木

 海外ブランドの類似商品を融資目的で質入れし、現金をだまし取ったなどとして、埼玉県警川口署は19日、詐欺、商標法違反(侵害とみなす行為)の疑いで、春日部市上柳、美容師の男(39)を逮捕した。

 逮捕容疑は昨年5月1日から6月15日までの間、川口市内などの質店3店舗で海外ブランド「ロレックス」の偽造腕時計3点を質入れし、3回にわたり現金計105万円を詐取した疑い。

 同署によると、男は何らかの方法で偽造時計を入手。質入れされたベルト部分はいずれも金属製ではなくシリコンやナイロン製で、店員に対し「事故に遭ってしまって、ブレスレットが壊れてしまい修理中です」などと説明。うち2店舗には同様に偽造された保証書を提示して正規品であると主張していたという。

 昨年6月、融資を行ったうち1店舗が「海外製の腕時計の質入れを希望してきた客に40万円を融資したが、コピー品だと分かった」と同署に通報。契約書などの記載事項から男を特定した。同署ではほかにも同様の被害を把握しており、余罪を調べている。

 男は「腕時計を質入れしたことは間違いない」とした一方で「腕時計が本物か偽物か半信半疑だった」などと容疑を一部否認しているという。

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