その名も「へべれけ」 驚きのニンジン焼酎が登場 朝霞の農家「甘くておいしい」ニンジンをたっぷり使用

朝霞のニンジンを原料に用いた焼酎「へべれけ」(へべれけ酒販提供)

 埼玉県朝霞市の農家が、県内有数の産地で知られる地元のニンジンを原料にした焼酎を開発し、今月から販売している。「市民にもっと地元のニンジンを楽しんでほしい」と発案し、「地元で仲間などといつもより一杯多く飲んでほしい」と、その名も「へべれけ」と命名した。

 「へべれけ」は朝霞市産秋冬ニンジンと国産の麦、黒こうじなどを原料に製造した。アルコール分は25%。発案したのは、朝霞市根岸台の農業相沢敦さん。自身が立ち上げた販売事業「へべれけ酒販」で900本を限定販売している。

 相沢さんは商社に15年間勤務した後、2019年に家業の農家を継いだ。ニンジンをはじめナスやトウモロコシ、インゲンなどの野菜を生産している。野菜作りを始めた頃、市内のスーパーに他県産のニンジンが山積みにされているのを見て、疑問を抱いたのが焼酎づくりのきっかけ。

 「朝霞はニンジンの産地なのだから、地元の人にもっと地元産を楽しんでほしい」。そこで思いついたのがニンジンを原料にした焼酎。農林振興センターから紹介された茨城県常陸太田市の造り酒屋に製造を依頼。試作品を作るとともに、酒販の免許も取得した。

 相沢さんは「甘くておいしいと評判の朝霞のニンジンをぜいたくに使用しており、黒こうじで芳醇(ほうじゅん)なコクを出しつつも、減圧蒸留ですっきりした飲み口に仕上がっています。取り扱ってくれる飲食店や酒販店も募集しています」とアピールしている。

 「へべれけ」は720ミリリットル入り税込み1580円。問い合わせは「へべれけ酒販」(電話090.2634.5454)へ。

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