若者の「一歩」応援 平和活動情報サイトを開設 核兵器廃絶長崎連絡協

ポータルサイト(左)を映したモニターを前に、開設の意義を語る調会長(右から2人目)ら=長崎市文教町、長崎大

 長崎県、長崎市、長崎大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会は31日、平和活動の情報を集積したポータルサイト「いっぽめStation~みんなのぴーすと出会える場」を開設した。
 「平和の問題に関心はあるが、なかなか一歩を踏み出せない」「就職などで活動から遠ざかってしまった」-。そうした若者の背中を押し、活動に関わる若者層の拡大を図る狙い。
 同協議会は2012年設立。同年設立された同大核兵器廃絶研究センターの知見を基に人材育成や市民講座などを展開する。「ナガサキ・ユース代表団」として、大学生らを核軍縮の国際会議に派遣するなどしているが、社会人になって活動が途切れることが課題となっていた。
 ポータルサイトは設立10周年記念事業の一環。ユース代表団のOGらが企画立案に携わった。▽平和活動に携わる社会人のインタビュー▽平和活動のイベント情報▽「いっぽめStation」主催イベントの情報-で構成。LINE(ライン)の公式アカウントに登録するとイベント案内などが届く。
 調漸会長は発表会見で「世界では若者世代が核軍縮の分野を動かしている。この10年で多彩な人材が育ったが、自分の足で歩き始める後押しをしたい」と語った。
 このほかユース代表団の10年誌を同協議会のホームページで公開。31日夜には高校生・大学生世代を対象に、平和関連分野で働く「先輩」が語るオンライントークイベント「ピースキャリアトーク」の1回目もあった。

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