「5ホテル一挙改装」メモリード コロナ明け見据え25億円投資 長崎、佐賀で今春順次

ドーム5棟(手前)を新設する「グランピングリゾートグランゾ長崎」 イメージ図(メモリード提供)

 メモリードグループ(総合本部・西彼長与町)は今春、長崎、佐賀両県で運営する5ホテルを一挙にリニューアルする。総投資額は25億円(ほか1ホテル取り壊し含む)に上る。新型コロナウイルス禍を経て宿泊旅行の需要回復や形態変化に対応する。

 志向したのは小規模な高級ホテル「スモールラグジュアリー」。長崎市内に進出が続く外資系大型高級ホテルとの差異化を図る。メモリードの吉田昌敬社長は「旅の目的地となるようなホテルを目指す」としている。
 「グランピングリゾートグランゾ長崎」(同市四杖町)は24日、装い新たに「あぐりの丘リゾート」の1施設としてグランドオープン。3密を避けながら豪華で快適にキャンプ気分を楽しめるグランピングのドームを6棟から11棟に増やす。新設棟にはジャグジーがあり、暖炉でたき火もできて「よりぜいたくな時間を過ごせる」。

「ロイヤルチェスター長崎ホテル&リトリート」の屋上庭園 イメージ図(メモリード提供)

 長崎ロイヤルチェスターホテル(同市赤迫3丁目)は4月20日に「ロイヤルチェスター長崎ホテル&リトリート」に衣替えする。リトリートは「再生」の意味で、1995年の開業以来の大幅改装。上層階の客室数を10室に半減し、それぞれ増床する。「イギリスの休日」をコンセプトに美容と健康にこだわり、提携ブランド「リファ」の美容機器を全室に置く。ジャグジーやサウナを備えた屋上庭園も整備する。

「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」のインフィニティプール イメージ図(メモリード提供)

 稲佐山中腹の「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」(同市秋月町)は同28日にグランドオープンする。建築家の隈研吾氏が設計した。目玉のインフィニティプールは縁を工夫し海とつながっているような視界を演出。タワースイート(離れ、6室)はテラスを増築し眺望がさらに向上する。九州の旬の食材を単品でも楽しめる高級和食レストランを整備する。
 ほかの2ホテルは「ガーデンテラス佐賀ホテル&リゾート」(佐賀市)と全室温泉付きスイートルームの「うらり武雄ガーデンテラススパリゾート」(武雄市)。
 2018年に事業承継した老舗「雲仙湯元ホテル」の建物は老朽化などを理由に取り壊し、数年後の新築を検討している。


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