放映中のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」のロケが長崎県五島市や新上五島町であった。ヒロインの岩倉舞役の福原遥さんと、“ばんば”こと才津祥子役の高畑淳子さんが、1月31日に同市であった取材会で、五島の魅力や、役に対しての思いなどを語った。
物語は東大阪の町工場生まれの舞が、五島列島の祖母祥子を訪ねた際に伝統の「バラモン凧(だこ)」に魅了されたことをきっかけに、空への憧れを抱く。
五島ロケは昨年5月以来。印象に残った島のスポットについて、福原さんは「大瀬埼灯台から見た(大海原の)景色がすごく感動的だった」。高畑さんは上五島での夕日が「こんなに赤いのかというぐらい、きれい。地球の一員と感じた」と話した。
島の方言は最初「ポルトガル語のように聞こえ、頭を抱えた。今、心地よく話している自分に驚いている」という高畑さん。「(自身も)ばんばの言葉に支えられて生きたいと思うぐらい」と強調した。
高畑さんが最も心に響いたせりふは、子どものころの舞にかけた「バラモン凧ごたあ、どがん向かい風にも負けんと、たくましく生きるとぞ」。福原さんも同じせりふを挙げ「撮影を通し(自身も)舞と一緒に強くなれた。ばんばの言葉に、前向きに生きていく勇気を学んだ」と振り返り「心が折れそうになったとき、大丈夫だよと声をかけてくれた高畑さんに支えられた」と言葉をつなげた。
島の人たちに、高畑さんは「たくさんの人に応援してもらい、演劇の力ってすごいと改めて感じた。皆さんの心を柔らかくすることができたら」、福原さんも「五島の皆さんにパワーをもらいながら撮影でき感謝でいっぱい。島に来たことがない人にも来てほしい」と、メッセージを送った。ロケは1月30日から1日まで。両市町の住民もエキストラとして参加した。3月下旬に放送予定。