佐世保の国際クルーズ拠点 供用開始は「4月以降」

 長崎県佐世保市の朝長則男市長は30日の定例記者会見で、佐世保港の浦頭地区に完成した国際クルーズ拠点の供用開始について、「4月以降になるのではないか」との見方を示した。
 同拠点は国と市、世界最大手のクルーズ会社「カーニバル」が連携し、2020年夏までに岸壁やターミナルビルなどを整備した。しかし、新型コロナウイルスの影響で客船が寄港できない状況が続いている。
 これまで市は、国や事業者と協議をしてきたが、3月までの供用開始は難しいという意見が出ているという。国内では今春から国際クルーズが徐々に再開する見通しだが、佐世保港はもともと東アジアからの寄港が多く、「中国のクルーズが解禁されなければ、(再開に)時間がかかるのではないか」とした。
 また、ハウステンボスへの誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の認定審査を巡り、国が通常国会前に結論を出すという観測が出ていたが、結果的に示されなかった。市長は「県にも確認したが、(国からの情報が)何も入っていない」と話した。

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