長崎・松山の陸上競技場 「守る会」が利用実態説明 再整備検討委員らに

横断幕やメッセージなどで競技場の存続を訴える会員ら=長崎市営陸上競技場

 長崎県の長崎南北幹線道路整備に伴い、再配置の検討対象となっている長崎市松山町の陸上競技場について、陸上競技関係者でつくる「長崎市営松山平和運動公園を守る会」(佐藤悟会長)は7日、市平和公園再整備基本計画検討委員会の委員ら約20人を同競技場に招き、日頃の練習風景など利用実態を説明した。
 道路整備に合わせ、市は市民総合プールを陸上競技場に移し、競技場の外周路や芝生広場を残した上で、400メートルトラックの代替機能を検討する考え。
 競技場存続を求めて活動している同会は7日、小中高校生や大学生の部活動や、幅広い世代の市民の利用状況を紹介した。
 陸上部の練習で使っている高校生は「ここがなくなれば、かきどまり陸上競技場(柿泊町)に通うことになる。時間もお金の負担も高校生にはきつい」と訴えた。視覚障害者の長谷川舞さん(53)は10年以上、伴走者と共にランニングで利用。「段差がなくて使いやすく、季節感も感じられる場所。これからも残してほしい」と話した。
 同検討委員の一人は「ここをつぶしてしまえという意見は出ていない。素晴らしい場所だと共有している。平和的に解決したい」と話した。


© 株式会社長崎新聞社