復元した長屋門を公開 雲仙・国見神代小路 11日、まち歩きイベント開催

江戸時代の姿に復元された長屋門=雲仙市国見町の神代小路

 国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている長崎県雲仙市国見町の神代(こうじろ)小路(くうじ)地区で11日午前10時~午後4時、まち歩きイベント「神代町 小さな文化まつり」が開かれる。9月に復元された江戸時代の長屋門や、文化活動の場として貸し出されている古民家を回るガイドツアーなどがある。
 同地区は江戸時代、旧佐賀藩の飛び地だった所領。武家屋敷や古民家が並ぶ静かなたたずまいを残し、国の重要文化財「旧鍋島家住宅(鍋島邸)」が有名。ヒカンザクラの名所としても知られる。

文化活動の場として活用されている中山邸=10月10日、雲仙市国見町の神代小路

 イベントは地域の活気をつくろうと、2020年からNPO法人神代小路ネットワークなど地元4団体が開き、今回が3回目。
 同藩家老職の家系の帆足清彦さん(76)が自宅敷地に復元した長屋門(幅約17メートル、奥行き約4メートル、高さ約5メートル)を公開。長屋門は江戸中期に建てられ、明治中期に取り払われたという。木造平屋で中央に扉、両側に家臣の詰め所や倉庫などに使われた部屋を構える。
 築約130年の古民家で、10月から文化イベントや作品展示の場として活用されている「中山邸」も見学できる。ほかに地区内各所でオカリナやウクレレの演奏会、絵本の読み聞かせなどがある。
 ガイドツアーは事前予約制で午前10時、まちなみ交流館前に集合する。問い合わせは同ネットの佐藤浩孝理事長(電090.1762.4465)。


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