転職「考えた」8割 理由は“人間関係”最多 長崎経済研究所 県民アンケート

転職についての考え

 転職したいのはどんな時?-。十八親和銀行系シンクタンク長崎経済研究所(長崎市)がこのテーマで県民にアンケートしたところ、8割が転職を「考えたことがある」と答え、その理由は「人間関係」が圧倒的に多かった。一方、若い年代ほどキャリアアップなど転職に肯定的な傾向がみられた。
 県内在住18歳以上をモニターとするウェブアンケートサイト「リサチャン」で11月中旬に実施。389人が回答した。
 転職を考えた経験は「真剣にある」が33.7%、「ある」が46.3%を占めた。「ない」は20.1%にとどまった。
 このうち「(真剣に)ある」と答えた層に、理由やきっかけを複数回答で尋ねると、人間関係が56.3%に達した。自由意見として「仕事のつらさは頑張れるが、人間関係は努力してもどうにもならない」(50代女性)などが寄せられ、同研究所は「多くの人が職場で苦労していることがうかがえる」。
 以下は▽給与への不満32.2%▽残業・休日出勤の多さ26.4%▽病気・結婚・出産など家庭の事情26.0%▽評価・人事制度への不満23.8%▽会社の将来性への不安20.9%-などマイナス評価が上位を占めた。「子育てしながら時間的余裕をつくれる職場に転職できたら」(40代女性)などの声が上がった。
 下位には前向きな理由も。▽他にやりたいことがある18.3%▽キャリアアップ13.8%▽ヘッドハンティング5.5%-と続いた。
 転職に対する考えを巡っては世代の違いがにじみでた。「肯定的」は30代以下が36.0%に上り、40代27.1%、50代18.0%、60代以上9.4%と年代が上がるにつれ慎重派や否定派が増えた。


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