平戸海関が古里に凱旋 幕内昇進後初、市民ら歓迎「誇らしい」

平戸署防犯・交通安全広報大使として、保育園児に横断歩道の安全な渡り方を教える平戸海関=平戸市岩の上町

 長崎県平戸市出身の大相撲力士で幕内2場所目の九州場所で10勝5敗の好成績を収めた平戸海関(本名・坂口雄貴)が、関取になって初めて古里に凱旋(がいせん)した。30日、地元後援会主催の幕内昇進祝賀会など多くのイベントに臨み、市民と触れ合いを深めた。
 初土俵は2016年春場所。昨年11月の九州場所で十両に、今年9月の秋場所で幕内に昇進した。新型コロナウイルスやけがのため帰省を約3年間控えていた。
 後援会長の西川克己県議らと市役所を訪れ、黒田成彦市長に近況報告。九州場所中に平戸の高級魚クエを差し入れた市長は「勝ち越しおめでとう。よくぞここまで、という活躍。誇らしい」とたたえた。
 平戸署防犯・交通安全広報大使に就任。川口尚登副署長から委嘱状を受け、保育園児に交通ルールを守ることの大切さを伝えた。同市田平町の県立北松農業高では相撲部員を激励した。

後援会の幕内昇進祝賀会で鏡割りをする平戸海関(中央)=平戸市田平町、サムソンホテル

 田平町のサムソンホテルで幕内昇進祝賀会があり、西川会長は「関取の昇進が早く、後援会の態勢づくりが追いつかないほど。後援会も一緒に前進したい」と笑顔であいさつ。平戸海関は「初場所に向け稽古に精進し、皆さんの期待に応えたい」と決意を述べた。支援者らと鏡割りで祝い、市民との記念撮影に気さくに応じていた。
 12月3日に長崎市で開かれる冬巡業「大相撲出島メッセ長崎場所」にも参加する。


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