尺八全国コンクールで初優勝 「聞きほれる演奏を」高1で師範 諫早の澤本さん

新都山流尺八の全国コンクール師範の部で優勝した澤本さん=諫早市多良見町

 諫早市多良見町の澤本悦心花(えみか)さん(15)=長崎県立諫早商業高1年=が、10月に京都市であった新都山(しんとざん)流尺八の全国コンクール師範の部で初優勝した。

 澤本さんは小学5年の時、師範で祖父の英幸さんに入門し、1年半後の2019年、同流で小学生初の免許皆伝状を取得。中学1年の時、先生の資格を得て弟子を取れるようになる准師範に昇格した。
 演奏の幅をさらに広げようと、21年6月から新しい師匠の江口侑山師範に付いた。同11月、同コンクール准師範の部で優勝した。
 今年6月、目標だった師範を取得し、「花山(かざん)」の竹号を得た。10月の同コンクール師範の部では、全国から予選を勝ち抜いた16人と競い、日本一に輝いた。
 澤本さんは苦手な低音を中心に特訓を重ねて本番に臨んだ。「低音がきれいに響いていないのでは、と心配したが、優勝できて安心した」と振り返った。
 将来の夢は、尺八で身を立てること。「祖父と共演して吹くのが楽しい。尺八を続けていることが自信となり、人生が変わった。プロの技から学び、誰もが聞きほれるような演奏を目指したい」と話した。


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