浮体式洋上ウインドファーム1号機 設置海域に到着 五島・崎山沖

促進区域にえい航された浮体式洋上ウインドファームの1号機。奥は既設の「はえんかぜ」=五島市崎山沖

 長崎県五島市崎山沖で計画されている浮体式洋上風力発電の集合施設(ウインドファーム)の1号機が26日、国が指定する促進区域内の設置海域にえい航された。来年にかけて計8基を設置し、2024年1月の運転開始を目指す。
 同市では既に浮体式洋上風力発電施設「はえんかぜ」1機が稼働中。浮体式洋上ウインドファームは戸田建設(東京)など6社でつくる合同会社が計画し、商用としては国内初の集合施設となる。
 1号機は10月上旬、福江港の建造ヤードで造った浮体部分を半潜水型台船に載せ、波風の影響を受けにくい椛島沖まで輸送。立て起こしてブレード(羽根)を取り付けるなど、組み立て作業を進めていた。
 25日夜から、立てた状態のまま2隻のタグボートで約10時間かけてえい航。26日午前5時ごろ、既設の「はえんかぜ」から東約2キロの海域に到着した。数日内にチェーン3本で海底に係留して設置する。
 戸田建設によると、ブレードを含め全長は176.5メートルで、海面からの高さは100.5メートル。1基の出力は2100キロワット。8基合わせて1万6800キロワット。


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