諫早・野鳥の死骸 鳥インフル陽性 「H5亜型」の反応確認

消毒の徹底などを呼びかけた防疫対策会議=県庁

 長崎県諫早市で見つかった野鳥の死骸から鳥インフルエンザの陽性反応が出たことを受け、県は26日、県庁で養鶏関係団体などと防疫対策会議を開き、全国的に広がっている「H5亜型」の陽性反応が遺伝子検査で出たと報告した。今後、国立環境研究所(茨城県つくば市)の検査で病原性などを確定させる。
 県によると、25日に諫早市森山町でナベヅル1羽の死骸が確認され、県中央家畜保健衛生所の簡易検査で陽性となった。その後、同衛生所の遺伝子検査で「H5亜型」陽性が確認された。養鶏場でH5亜型が出た場合は殺処分になるという。
 県内の養鶏場全139戸では調査の結果、今のところ異常はない。全国では10月下旬以降、26日までに12道県18件の養鶏場でH5亜型が確認されている。防疫対策会議の冒頭、綾香直芳県農林部長は「過去に類を見ないペースで広がっている」と危機感を強調。野鳥からの確認も増えており、会議では、養鶏場への消毒用消石灰散布や車両、手指の消毒、防鳥ネットの点検、異常の早期通報など対策徹底を確認した。
 会議後、県内6地域でも、それぞれ関係者が会議を開き、情報を共有した。


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