雲仙宮崎旅館、全館建て替え 12月15日オープン 自然の景観を最優先

建て替え工事が進む雲仙宮崎旅館=雲仙温泉街

 長崎県雲仙市の雲仙温泉街で全館建て替え中の雲仙宮崎旅館(宮崎高一社長)のリニューアルオープンが、12月15日に決まった。「雲の中のラグジュアリーリゾート」がコンセプト。国立公園雲仙の景観を最優先し、全客室にテラスを設け四季の移ろいが感じられる造り。温泉は雲仙地獄から引いた源泉かけ流し。
 同館は1929年に創業し、全館建て替えは2回目。2020年4月から解体、新築工事を進めている。鉄筋コンクリート4階建て(延べ床面積約4200平方メートル)で客室は全39室。2、3階にデラックスツイン32室、4階に半露天温泉風呂付きのプレミアムスイート7室。宿泊は1泊2食付き2万~7万円台。予約を受け付けている。

リニューアルオープンする雲仙宮崎旅館のパース図(同旅館提供)

 温泉浴場は木造の別棟で、内湯と露天の大浴場、貸し切り風呂(3室)がある。食事は日本庭園を望む1階のダイニングルームで、島原半島産の食材を中心に提供し、夕食時は庭をライトアップする。
 建て替え前は全100室で、団体客を中心に受け入れてきたが、今回は個人客をターゲットとして39室に減らし、自然を眺めながらくつろぐ贅沢(ぜいたく)感を提供する。宮崎社長は「西九州新幹線開業で長崎県が注目される中で、リニューアルオープンが雲仙温泉街のにぎわいづくりの弾みになればうれしい」と話している。


© 株式会社長崎新聞社