虚空蔵山登山、朝焼け拝み安全祈願 東彼杵・川内郷住民ら

朝日をバックに愛宕神社のほこら前で行われた神事=虚空蔵山

 長崎県東彼川棚町、東彼杵町、佐賀県嬉野市から登山道が通じる虚空蔵山(こくぞうざん)。23日早朝、山頂のほこらに参った東彼杵町の住民らが朝焼けを拝み、家内安全や無病息災を祈願した。
 山頂を示す1等三角点(608.5メートル)は川棚町に立つ。しかし、近くの虚空蔵菩薩や愛宕神社のほこらは東彼杵町の川内自治会が管理しており、秋分の日の早朝には毎年秋の例祭を催している。
 夜明け前の山道を登り、日の出を拝む伝統行事。住民らは午前4時半ごろ東彼杵側の登山口に集合した。6歳から82歳までの約40人がヘッドランプで足元を照らし、励まし合いながら1時間ほどかけて登った。
 日の出の午前6時9分、御来光は雲に覆われていたが、住民らは雲間の朝焼けに手を合わせ、万歳三唱。同町の彼杵神社神主による神事があった。
 登頂最年長の農業、大平一郎さん(82)=同町=は「長年登っているが、今年は一番乗り。子どもが参加して、にぎやかだった。まつりを先につないでほしいね」と満足げだった。


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