新幹線開業「おめで“とうふかまぼこ”」 コース料理「新かもめ物語」 雲仙市内で商品考案

とうふかまぼこに食紅を塗って「おめで“とうふかまぼこ”」を仕上げる原口さん=雲仙市国見町、みゆき蒲鉾本舗

 23日に開業する西九州新幹線にちなんだ商品が長崎県雲仙市内で考案されている。新幹線の乗客を同市に呼び込む試み。国見町のみゆき蒲鉾(かまぼこ)本舗は、地元名物のかまぼこを新幹線かもめと同じ白地に赤のツートンカラーにして23日に発売。小浜温泉街(小浜町)の伊勢屋旅館では、新幹線とリレー特急が走る福岡、佐賀、長崎各県の食材を使った夕食コース料理の提供を始めた。
 みゆき蒲鉾本舗の商品は「おめで“とうふかまぼこ”」(470円)で、新幹線開業を祝うネーミング。スケトウダラのすり身と豆腐を混ぜ込んだ白いかまぼこを、通常よりも赤みの強い食紅で着色する紅白かまぼこで、食紅は職人が一品ずつ手作業で塗っている。

伊勢屋旅館のコース料理「新かもめ物語」のメニュー(左)と前菜=雲仙市小浜町、同旅館

 23日に諫早と長崎市内で開かれるグルメイベントに出品し、同店では10月末まで販売。考案者の原口尚也さん(35)は「新幹線利用客に国見のかまぼこを知ってもらい、島原半島への誘客につなげたい」と期待している。
 伊勢屋旅館は夕食コース料理「新かもめ物語」を11月末まで提供。通常は島原半島産の食材が中心だが、新幹線開業にちなんで3県産の食材を使っている。前菜からデザートまでの9皿を「博多」「武雄温泉」「諫早」など9駅名になぞらえた。博多-長崎間の所要時間と同じ約80分かけて提供する。前菜の小浜産ミョウガ寿司(ずし)は新幹線のツートンカラーをイメージ。佐賀産は有田鶏の土瓶蒸し、福岡産はシャインマスカットのゼリー。
 同旅館おかみの草野春奈さん(37)は「新幹線を利用して来館するお客さまに味わっていただきたい。感想が楽しみ」と話している。


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