長崎県が佐世保市のハウステンボス(HTB)への誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、HTBの近隣住民は18日までに、カジノの整備で生活環境を壊されるとして、IR誘致に反対する団体「カジノからふるさとを護る会」(原徹男代表、9人)を設立した。近隣住民による反対団体の結成は初めて。今後、賛同者の署名を集めるほか、団体への参加を呼びかける。
HTBに隣接する江上地区の住民有志が17日夜に会合を開き団体設立を決定。設立趣意書では、IR誘致で懸念されるギャンブル依存症や治安維持、青少年健全育成、交通渋滞などの対策について「何ら不安が解消されていない」と指摘。「地区住民に潜在的な反対者は多い」とした。原代表は「カジノは不幸になる人間を生む。IRは国や地方自治体が進めるべき事業ではない」と話している。
県は江上地区を含むHTB周辺の地区自治協議会と話し合う場を設け、懸念事項対策などを議論している。近隣住民の反対について、県IR推進課は「詳しい経緯は分からないが、反対の声が一定あることは承知している。住民に引き続き丁寧に説明していく」としている。
ハウステンボスへの長崎IR誘致 近隣住民が初の反対団体設立
- Published
- 2022/08/19 11:40 (JST)
- Updated
- 2022/08/19 12:17 (JST)
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