「学び続ける」決意新た 高校生平和大使25周年記念集会

高校生平和大使の今後の活動などについて意見交換する参加者ら=長崎市平野町、長崎原爆資料館ホール

 核兵器廃絶を求める署名を国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)に届ける高校生平和大使らは10日、活動開始から25周年を記念した集会を長崎市内で開き、「核なき世界」実現への誓いを新たにした。
 平和大使は1998年に発足。全国の高校生らが街頭などで集めた署名を同本部に届ける活動を続け、これまでに200万筆以上を提出した。2018年からは5年連続でノーベル平和賞にノミネートされている。
 集会には約250人が参加。田上富久長崎市長、ジャパネットたかた創業者の髙田明さん、フォトジャーナリストの安田菜津紀さん、大使の「生みの親」の平野伸人共同代表(75)、歴代大使3人がトークセッションした。
 平野さんは、署名活動に関わった高校生が全国で約6千人に達することに触れ「平和の種を6千粒まいて多くの芽が出ている。50周年には実や花をつけていることを夢見ている」と期待を語った。
 第15代大使を務めた相原由奈さん=神奈川県在住=は現在、大学院でブラジル在住の被爆者を研究。「今後も微力だけど無力じゃないと信じて活動したい」。第25代大使で札幌聖心女子学院高3年吉田桜さん(17)は「高校生ができることは学び続けること。学ぶだけでなく、多くの人に伝えていく」と決意を述べた。


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