医療的ケア児支援センター開設 相談対応、家族支援 長崎県

医療的ケア児支援センター

 長崎県は1日、人工呼吸器装着やたんの吸引などの医療的ケアが日常的に必要な子ども「医療的ケア児」とその家族を支援するセンターを開設する。業務は社会福祉法人聖家族会に委託し、同法人の「みさかえの園総合発達医療福祉センターむつみの家」(諫早市)を拠点とする。
 昨年9月施行の医療的ケア児支援法に基づき設置。ケア児と家族が地域で安心して生活できるよう、各種相談に対応。各地の支援者や関係機関と連携し、切れ目のない支援に取り組む。
 県が昨年実施した調査では、県内には少なくとも405人のケア児・者がいることが判明。保育所や幼稚園での受け入れ、施設の短期入所など必要なサービスが十分に利用できていない実態が浮き彫りになった。県は市町に調査結果を提供し、各地の関係機関が連携体制の構築を進めている。
 センター長は同法人の医療型障害児入所施設療養介護事業所「みさかえの園あゆみの家」(大村市)副施設長の岡田雅彦医師が務める。多職種連携の中核となる「医療的ケア児等コーディネーター」を配置し、家族などからのさまざまな相談に対応。助言をするとともに、相談者が住む地域の医療、福祉、市町など関係機関と情報共有。これらの機関が協議しながら必要な支援を実施する。またセンターは地域の各機関からの支援相談にも助言する。
 受け付けは午前9時~午後4時(土日祝日と年末年始除く)。相談は電話(0957.27.6360、8月5日までは080.6328.6294)、ファクス(0957.27.6370、8日以降使用可)、電子メール(tsunagu@ikeanagasaki.com)、センター来所、自宅訪問などで応じる。


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