浦上川にホシハジロの群れ のんびりスーイスイ

川面をのんびりと漂うホシハジロ=長崎市、浦上川

 長崎市松山町付近の浦上川に冬鳥ホシハジロの群れが飛来。川面をのんびり漂う姿が、散策する市民を楽しませている。
 ホシハジロはカモの仲間で体長約45センチ。シベリアなどの大陸で繁殖し、冬に日本各地の水辺へ渡ってくる。雌雄で色が違い、雄は頭部が赤褐色、胴体部分が黒や灰白色とくっきりした色彩。雌は全体的に地味な茶色。
 浦上川では十数羽が、川面に浮かびながら日光浴や羽繕いをしたり、川に潜ってえさを取ったり。時には護岸に上がり、仲良く並んで休憩する姿も見られる。
 散策ついでに趣味で野鳥の写真を撮っている長崎市江里町の酒井久夫さん(71)によると、付近でホシハジロを初めて確認したのは一昨年の冬。昨年冬にはおよそ20羽が飛来した。今冬について「先月は1羽か2羽しかいなかったが、1月に入って急に数が増えた」という。
 この群れに絡むように、クイナ科の黒い水鳥オオバンが泳ぐ姿も見られる。川岸にはアオサギやダイサギなどのサギ類がたたずむ。市街地を流れる浦上川だが、酒井さんは「ミサゴもカワウもカワセミもいる。野鳥の種類は結構豊かです」と話した。


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