「おかあさんの詩コンクール」 原田さん(長崎・淵中3年)最優秀 父との日常 ユーモア交え表現

最優秀賞に輝いた原田さん親子=長崎市、NCC長崎文化放送

 子どもたちが家族への思いを詩で表現する第28回「おかあさんの詩コンクール」で、長崎市立淵中3年の原田晋之介さん(15)が最優秀・JA全農ながさき賞に輝いた。28日、上位10作品の朗読収録が長崎市茂里町のNCC長崎文化放送であり、受賞者らが喜びや思いを分かち合った。
 NCC長崎文化放送主催、JA全農ながさき共催。県内の小中学校や幼稚園、放課後児童クラブ(学童保育)などから1853人の応募があった。
 原田さんの詩の題は「『話』という名の鍵」。鍵師の父、智徳さん(49)が晋之介さんに話し掛け、笑わそうとしてくる日常のやりとりを詩で表現した。
 「だけど僕は中学生 自分の心のドアには鍵がかかってる」。すると父は「何度も 何度も 形を変えて 鍵を作ってくる」。「だから時々開くんだ 僕は笑ってしまう 父は心の中に入ったけど 僕が追い出す 毎日 この繰り返し はぁ 今日も開けようとしてくるよ」
 詩を聞いた智徳さんは「そのように思ってくれていたのは新鮮でうれしい」と喜び、晋之介さんは「恥ずかしさとうれしさが五分五分」とはにかんだ。
 入賞作品は1月下旬に浜屋百貨店、2月中旬に諫早市立諫早図書館、2月下旬に佐世保玉屋で展示予定。

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