21年の時を経て 手紙掘り起こす タイムカプセル開封 南島原・有家

21年ぶりにタイムカプセルを地中から取り出したメンバー=南島原市有家総合運動公園

 2000年の大みそか。旧南高有家町(現・長崎県南島原市有家町)時代、町民の手紙を集めて埋めたタイムカプセルが9月29日、21年の時を経て掘り起こされた。関係者は思い出話に花を咲かせた。
 町民有志でつくる「21世紀をみんなで祝おう会実行委」が、00年12月31日午後10時から01年1月1日午前1時に掛けて実施したカウントダウンイベントの際、有家総合運動公園内に埋めた。手紙は21年後に開封する企画で、実行委が当時、計約3千世帯に募り、自分や家族などに宛てた約千通が集まった。
 29日、当時会長を務めた山口忠宗さん(71)ら実行委メンバー10人が集合。地中から樹脂製カプセルを取り出すと歓声が上がった。結露で手紙はぬれていたが、幸い文字は判読できる状態。小学生が将来の夢や希望などを寄せ書きした色紙もあった。乾燥作業や名簿作成後に引き渡す。
 06年3月31日、旧8町が合併し、南島原市が発足。山口さんは「21年前に書いた未来へのメッセージの数々。まさか市町合併し、南島原市が誕生しているとは誰も思わなかったのではないか。手紙は大切に保管しお渡ししたい」と意気込んでいた。
 手紙は▽11月13~19日正午~午後6時、有家町のありえコレジヨホール▽同22日~12月24日、市有家庁舎の開庁時間内に配布する予定。問い合わせは山口さん(電090.8411.0119)。

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