そうめん職人になりませんか 南島原市 地域おこし協力隊員募集

そうめんの生地を2本の割棒で引き伸ばす生産現場=南島原市有家町、長崎そうめん末永

 島原手延そうめんの産地で職人になりませんか-。長崎県南島原市は今月、麺の生産技術を学び、起業や就業を目指す地域おこし協力隊員(会計年度任用職員)1人の募集を始めた。担い手を確保し、地場産業の発展振興を図る。募集は10月20日まで。
 特産の島原手延そうめんは、雲仙・普賢岳山麓の湧き水を使って生産しており、強いこしと滑らかな食感が特徴。生産技術は約400年前に同市に伝わり現在まで受け継がれている。小麦粉から製品になるまで約2日間かけ、職人の手により熟成を重ねながら丁寧に仕上げている。
 全国2位の1万2千トンの生産量を誇る同市だが、2005年に370近くあった生産者数は少子高齢化で現在220近くに減少。後継者の育成や販売力強化は喫緊の課題だ。
 委嘱された隊員は、市内の製麺所で研修を受けながら技術を習得。同市への定住と起業・就業を目指す。研修期間は最大3年間。都市地域の在住者で、南島原市に住民票を異動することなどが条件。
 市商工振興課・そうめん振興班は「働きながら製麺技術を学び、研修終了後はそうめん産業への就業や起業を目指せる。地場産業の発展のため、多くの人に応募してほしい」と話している。申し込み、問い合わせは同班(電0957.73.6633)。

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