「被災者支援、復旧に最善尽くす」 土砂崩れ被害うけ 雲仙市長が会見

被災者支援と災害復旧に最善を尽くすと表明する金澤市長(左から2人目)=雲仙市役所

 長崎県雲仙市小浜町雲仙の小地獄地区で13日未明に発生した土砂崩れで森保啓(やすひろ)さん(67)家族3人が犠牲になったことについて、金澤秀三郎市長は25日、市役所で会見を開いた。森さん家族と遺族へお悔やみの言葉を述べ、温泉街をはじめ市内全域の被害に対して「被災者支援、復旧に最善を尽くす」と表明した。
 金澤市長、橋本憲和小浜消防署長ら4人が出席。金澤市長は冒頭、捜索に携わった陸上自衛隊、県警機動隊、県央消防本部、市消防団などへ感謝を述べた。
 捜索は13~23日までの11日間、延べ約2200人が携わった。橋本署長は現場での初動について「未明で雨もかなりの量。見通しが悪く現場に近づいて『これはただごとではない』と気付いた」との報告を受けたと説明した。二次災害を警戒しながら捜索を開始。現場は大量の土砂に加え、大木や大きな岩が堆積し、捜索の大きな障害になった。道路が狭いため重機を投入しづらく、手作業で土砂を掘り出してもすぐに水がたまるなど困難を極め、捜索に時間を要したと話した。
 市によると、大雨警報が発表された11日から、警報が解除された19日までの雲仙岳の降水量は約1290ミリ。例年の8月1カ月分の4倍に相当する。小地獄地区では5世帯8人が避難生活を続けている。

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