「まるで極楽浄土」 オオキツネノカミソリ 幻想的に咲く 多良岳で見ごろ

オオキツネノカミソリの撮影を楽しむ登山客=多良岳山中

 本格的な夏の訪れを告げるオオキツネノカミソリが多良岳の山中で見ごろを迎え、淡いオレンジ色の花が登山客の目を楽しませている。
 オオキツネノカミソリはヒガンバナ科の多年草。関東地方から九州地方の山地に自生する。長崎、佐賀両県にまたがる多良山系は多くの群生地があることで知られる。
 「多良岳金泉寺山小屋の会」(川原康廣代表)が24日に開催した金泉寺周辺の群生地を回る観覧ツアーには、県内外から約40人が参加。斜面に広がる幻想的な花畑で、写真を撮るなどして楽しんだ。
 西彼長与町から親子3人で参加した岩永葉子さん(55)は「写真で見たことはあったが、実際に見るのは初めて。群生している様子はまるで極楽浄土のようで、来て良かった」と笑顔で話した。
 同会によると、花は今月末ごろまで楽しめそうだという。

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