全九州高校大会 陸上女子100障害 注目ルーキー宮崎(長崎日大) 快勝

【陸上女子100メートル障害決勝】14秒22で優勝した1年生の宮崎(長崎日大)=大分市、昭和電工ドーム大分

 全九州高校大会は20日、各地で陸上の北九州地区予選(各種目6位以内、女子三段跳びは4位以内がインターハイ出場)など3競技が行われ、陸上女子100メートル障害決勝は1年生の宮崎叶和(長崎日大)が14秒22で頂点に立った。
 陸上勢はこのほか、男子200メートルの馬場隆旗(島原)が21秒23で優勝。女子砲丸投げの俵芹奈(西海学園)が12メートル69で制して、円盤投げとの2冠に輝いた。
 インターハイ出場権(男子4、女子3枠)を懸けたホッケーは男女の予選リーグが終了。県勢は女子の川棚が2勝1分けで予選A組1位、男子の川棚も2勝1分けで予選B組2位となり、そろって全国切符を手にした。
 21日は東彼川棚町の川棚大崎自然公園交流広場でホッケー女子の第3代表決定戦を実施する。

 注目のルーキーが、いきなり北部九州のトップに立った。陸上女子100メートル障害は、この春入学ばかりの宮崎叶和(長崎日大)が快勝。準決勝で14秒13を出すと、決勝も14秒22でまとめた。「すごいびっくりしている」。レース後、そう言葉では表現したが、顔色一つ変えずに引き上げる姿は、どこか風格のようなものさえ感じさせた。
 得意のスタートがさえた。「県高総体ぐらいから、ようやくしっくり来るようになってきた」というスムーズな序盤で先行し、その後やや差を詰められても「焦らず確実に行けた」という落ち着きぶり。軽やかに10台のハードルを越えた。
 2019年の全日本中学大会で中学2年歴代最高タイムを出して3位に入った逸材。昨シーズンはけがで調子を落としたものの、大一番では必ず結果を出すという天性の勝負強さを備える。今大会もしっかり自己ベストを更新。「確実にインターハイ出場を決める」という目標を、最高の形で達成した。
 約1カ月後、高校生になって初の全国舞台に立つ。「大切なのは3年生になった時。そのために、1年生のうちから経験できることに価値があると思う」。高校スポーツ最大の祭典は、どんな空気が流れているのだろう。存分に肌で感じてこようと思っている。


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