大雨の時季前に避難所運営訓練 コロナ対策も 長崎市

感染症対策を講じた避難所の運営手順を確認する市職員=長崎市川平町

 大雨や台風などの時季を前に、長崎市は12日、同市川平町の旧川平小体育館で避難所運営訓練を実施。新型コロナウイルスの感染対策を講じた避難所の開設や、車いす利用者、体調不良者への対応の手順などを確認した。
 昨年9月の台風10号で過去最多の約1万2千人が市内260カ所の指定避難所に避難したのを受け、初めて指定避難所で訓練に取り組んだ。市職員ら25人が参加した。
 非常に激しい雨が降り続き「警戒レベル5(緊急安全確保)」が発令されたと想定。参加者はそれぞれ役割分担しながら、コロナ感染の疑いがある避難者については県受診相談センターの指示に従い、離れた場所に隔離。避難所の開設や混雑情報がリアルタイムで確認できる「VACANマップス」の更新も実践した。
 市防災危機管理室の奥村喜一主幹は「実際に動作を行うことで分かることがあった。避難所運営は地域の方や避難者との協力が大切」と話した。今後、訓練の様子の動画を職員の研修に活用するという。

© 株式会社長崎新聞社