陸上の日本選手権1万メートルで東京五輪代表に決まった3選手が大会から一夜明けた4日、静岡県掛川市内で記者会見した。女子で日本歴代7位となる31分11秒75で優勝した20歳の廣中璃梨佳(日本郵政グループ、長崎商高出身)は「最後まで諦めずにチャレンジして、初めての五輪で伸び伸びと力強く走っている姿を見てもらいたい」と本番への意気込みを語った。
廣中は五輪の参加標準記録を突破している5000メートルを「本命」と位置付けている。6月の日本選手権に向けて「足りない部分を磨いていきたい」とさらなるスピード強化に取り組む考えを示した。
◎一問一答
-内定した感想を。
1万メートルでは初めての日本選手権だったが、自分らしい走りができたと思う。ただ、まだまだ課題も多い。これから、世界で戦えるような走りを強化していきたい。
-「JAPAN」のユニホームを身に着けた今の気持ちを。
高校時代に一度経験して、また世界と戦いたいと思って目標にしてきた。社会人になって日本代表を勝ち取り、JAPANのユニホームを着られるのは、今後につながる大切で貴重な経験になると感じている。
-これまでの五輪で印象に残っている選手は。
2016年のリオ五輪5000メートル代表だった同じチームの鈴木亜由子選手。大きな舞台で堂々と走られている姿に感動した。先にマラソンで東京五輪代表を決められて、すごく刺激をもらった。私も必ず同じ舞台で戦うんだ、という強い気持ちを持つことができた。
-トレードマークの帽子について。
中学時代、雨の日に走るとき、視界が悪くならないようにかぶったのがきっかけ。そこから、ルーティンになった。今はチームの契約スポンサーさんのものもかぶるけれど、中学生のときに母と選んだ(青紫色の)帽子は“見守っていてね”という感じで、必ず持ち歩くようにしている。今回も持ってきた。
-地元へのメッセージを。
いろんな方々に応援していただいて、いつも元気をもらっています。東京五輪では中学や高校時代とはまた違う、強くなった廣中璃梨佳を見せられるよう頑張ります。