「祈りの龍馬像」建立10年で式典 新上五島、五島の住民グループ

五島祈りの龍馬像に献花する出席者ら=新上五島町、坂本龍馬ゆかりの広場

 長崎県新上五島町と五島市の坂本龍馬ファンでつくる住民グループ、五島龍馬会(山下利平次会長)は2日、同町江ノ浜郷の「坂本龍馬ゆかりの広場」に立つ「五島祈りの龍馬像」建立10周年記念式典を現地で開いた。
 町や同会などによると、1866年5月2日、長崎から鹿児島に向かっていた亀山社中の専用船「ワイル・ウエフ号」が、同町潮合崎沖で転覆。乗組員ら10人以上が水死した。知らせを受けた龍馬が現地を訪れ、江ノ浜郷に犠牲者の墓をつくったとされる。
 その墓にちなみ、町は2010年5月2日、潮合崎沖を見つめて合掌する龍馬像を近くの同広場に建立。本来、昨年が10周年だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で式典を延期していた。
 感染予防対策のため、出席者は石田信明同町長ら約20人に減らして開催。山下会長は「コロナ禍でなかなかお客さまを迎えることができないが、祈る龍馬像と龍馬ゆかりの地、町の素晴らしさをこれからも全国に発信していきたい」とあいさつ。記念事業を支援した十八親和銀行の竹山創(はじめ)新上五島支店長は「当地の大事な歴史、財産を守っていってほしい」と述べた。

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