長崎県代表候補の子牛託す 肥育農家へ 来年の共進会向け

買い取る子牛の品定めをする肥育農家=雲仙市、JA全農ながさき県南家畜市場

 来年10月の和牛品評会「第12回全国和牛能力共進会」に向け、長崎県代表候補の子牛を肥育農家に託す「受け渡し会」が27日、雲仙市吾妻町のJA全農ながさき県南家畜市場で開かれた。
 子牛は県内の繁殖農家が育成した優秀な黒毛和種60頭で、県代表候補の肥育農家15人に託された。このうち7頭が来年夏、肉牛の部の代表に選ばれる。
 受け渡し会は、県内JAや県でつくる「全国和牛能力共進会『長崎和牛』推進協議会」(川崎裕司会長)が主催。肥育農家はそれぞれの血統や体格、腹の張り具合などを見極め、入札で4頭ずつを買い取った。最高落札額は170万円だった。
 雲仙市吾妻町で肥育している小川博信さん(42)=同市千々石町在住=は「思い通りとまではいかなかったが、良い子牛をそろえることができた。仲間と切磋琢磨(せっさたくま)して、肉質向上に努めたい」と話した。
 「和牛のオリンピック」とも呼ばれる全国和牛能力共進会は5年に1度、各都道府県持ち回りで開かれ、来年の開催地は鹿児島県。2012年に本県であった第10回大会では、長崎和牛が内閣総理大臣賞を獲得した。

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