山肌、白く染め 天然記念物ヒトツバタゴ 対馬・鰐浦で国内最大級

山肌に白く映えるヒトツバタゴ=対馬市上対馬町鰐浦

 国天然記念物に指定されている長崎県対馬市上対馬町鰐浦のヒトツバタゴが白い花を咲かせ、緑の山肌を美しく染めている。鰐浦には国内最大級の約3千本が群生しており、例年4月末から5月上旬にかけてが見ごろ。
 ヒトツバタゴはモクセイ科の落葉高木で、中国や台湾に分布。日本では鰐浦一帯のほか、木曽川流域に自生している。花が海面に明るく映えることから「ウミテラシ」、見慣れない木であることから「ナンジャモンジャ」とも呼ばれる。鰐浦漁港近くにある韓国展望所からは、天候の良い日に約50キロ先の釜山を望める。
 市は23日から5月2日にかけ、夜にライトアップする予定。今後、地元の児童らを招き、町内の広場に苗木20本を植樹する。

山肌を白く染めるヒトツバタゴの花。海に明るく映えるため「ウミテラシ」などとも呼ばれる

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