MICE・出島メッセの内部公開 随所に「長崎らしさ」 コロナ対策も万全

広さ約2700平方メートルのコンベンションホール=長崎市尾上町

 長崎市がJR長崎駅西側で整備を進めるMICE(コンベンション)施設「出島メッセ長崎」の内部が20日公開された。市によると、工事進捗(しんちょく)率は83%(3月末)で遅れはないという。11月1日の開業に向け、現在内装などを仕上げている。新型コロナウイルス対策を施し、随所に「長崎らしさ」が感じられる施設となる。
 出島メッセ長崎は地上4階、地下1階。専用駐車場(300台)を含めた延べ床面積は約3万3500平方メートル。同市初の本格的なイベント・展示ホール(約3800平方メートル)と、平土間で、3千人が収容できるコンベンションホール(約2700平方メートル)を備え、大小24の会議室も設けた。総事業費は用地取得費も含めて216億円。
 新型コロナ対策も万全を図る。全ての部屋に十分外気を取り入れられる設備を用意。オンライン会議やeスポーツ大会に対応できるよう、大容量の光ケーブルの引き込みを当初の1カ所から5カ所に増やす。
 20日の市議会ポストコロナ交流人口拡大対策特別委員会の視察に合わせ、報道陣に公開された。コンベンションホールでは現在、人の動きなどによる揺れを吸収するため、ゴム状のクッション材を床に埋め込む作業が進められていた。壁には県産木材を使用し、木目の温かみが感じられるよう工夫するという。

JR長崎駅西口側から来場者を迎えるホワイエ

 JR長崎駅西口側にあるホワイエ(エントランスロビー)の床は、長崎の石畳をイメージしたデザインを採用。2階の浦上川側にあるデッキからは稲佐山が一望でき、市担当者は「会議の合間の気分転換にも最適の場所」と紹介した。
 特別委の岩永福子委員長は「コロナ禍での開業だが、感染対策にも配慮した施設となっており期待は大きい。あとは集客できるかにかかっている」と話した。

出島メッセ長崎の完成イメージ(長崎市提供)

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