角煮まん「こじま」事業譲渡 高知・ミタニ建設工業に

調印した「こじま」の児島社長(前列右から2人目)とミタニ建設工業の三谷社長(同3人目)ら関係者=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 総合建設業のミタニ建設工業(高知市)は角煮まんじゅう製造販売を手掛ける、こじま(長崎市)の保有する全200株を取得し完全子会社化した。20日に長崎市内で成約式を実施。ミタニ建設工業は食品販売分野への参入は初めて。事業を譲り受け、経営の多角化を目指す。
 今回の合併・買収(M&A)を支援した日本M&Aセンター(東京)などによると、こじまは1995年に設立し長崎市内で角煮まんじゅう販売の4店舗と割烹(かっぽう)料亭1店舗を経営。新型コロナウイルス禍に伴う観光客減少で売り上げは下降していた。
 ミタニ建設工業は高知県内で土木や大工などの工事事業に携わっている。公共事業受注の割合が多く、異業種進出を模索。こじまの事業存続のため同センターが両社をマッチングした。
 パートを含む従業員計約60人の雇用は継続。児島徳二郎社長は取締役として残り、長男の弘和氏が社長に就く。
 成約式では契約書に調印。ミタニ建設工業の三谷剛平社長は「今後、若い世代を中心に角煮まんじゅうをもっと広めたい。(食品販売は)自ら攻めていく分野としていく」と話した。


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