希少なリュウグウノツカイ搬入 地元漁師の定置網で混獲 佐世保・海きらら

搬入されたリュウグウノツカイ=佐世保市、海きらら(西海国立公園九十九島水族館提供)

 長崎県平戸市生月町で2月に捕獲された希少な深海魚「リュウグウノツカイ」が、佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)に搬入された。
 同館によると、リュウグウノツカイは、主に外洋の中深層(水深200~1000メートル)に生息。銀白色で細長い体に赤色の背びれと腹びれがある。
 2月10日に地元漁師の定置網で混獲された。搬入時には既に死亡していたが、計測や解剖の結果、雄で体長415センチ、体重26キロだった。プランクトン食だが、胃の内容物から魚のヒレのようなものが出てきたという。
 今後、皮膚の一部を標本にして同館イベントで紹介する予定。クラゲ・魚類課の両角裕希さん(25)は「謎が多いリュウグウノツカイの解明の一助になれば」と話した。
 同館では数年に1個体のペースで搬入される。2010年1月には全国的にも珍しい展示にも成功した(当日中に死亡)。


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