「無我夢中で動いた」心肺停止の男性救う 宮崎さんに感謝状 長崎市中央消防署

狩野署長から感謝状を受け取る宮崎さん(左)=長崎市中央消防署

 長崎市中央消防署(狩野徳智署長)はこのほど、ドラッグストアで心肺が停止した50代男性に救命処置をした長崎市戸石町の放射線技師、宮崎憲一郎さん(48)に感謝状を贈った。
 同署と宮崎さんによると、昨年7月25日、市内のドラッグストアで、宮崎さんの背後で大きな物音がした。振り向くと50代男性があおむけに倒れているのを発見。すぐに駆け寄った。宮崎さんは男性の心肺が停止していると判断し、心臓マッサージをしながら救急車を呼ぶよう周囲に呼び掛け、5分後に救急隊が到着するまで救命処置を続けた。
 男性は搬送先の病院で心拍が再開し、約1カ月の入院を経て、後遺症もなく社会復帰した。退院後、男性は宮崎さんを訪ね「処置が早かったから助かったと言われた」と感謝を伝えたという。
 同市興善町の同署で贈呈式があり、狩野署長は「迅速で勇気ある行動により、かけがえのない命を救うことができた」とたたえ、感謝状などを手渡した。宮崎さんは「無我夢中で動いた。後遺症がなくて本当に良かった」と話した。

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