県高校新人大会ラグビー 長崎北陽台V4 「日本一」へ第一歩

【ラグビー15人制決勝、長崎北陽台―長崎南山】後半16分、力強く突破する長崎北陽台のナンバー8勝矢=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場

◆慢心なし「目指すところを忘れない」
 昨年からの主力が多数残る今季。その初陣となった県大会で長崎北陽台は頭一つ抜けた力を披露した。この日の決勝も長崎南山から7トライを奪って快勝。FWリーダーのナンバー8勝矢は「詰めが甘くミスも多い。もっとレベルを上げないと全国で通用しない」と反省点を口にしたが、目標に掲げる「日本一」に向けて第一歩を踏み出した。
 元日の全国大会(花園)3回戦。優勝候補の東海大大阪仰星相手に善戦した。チーム一丸でひた向きに体を張り、互角に渡り合った。「戦えないことはない」。手応えをつかんだ新チームは、今季の目標を「花園で優勝」に決めた。
 その花園で痛感させられたことがある。「全国レベルは一つのミスが命取りになる」。確かにこの日は、勝矢、楳原、末吉、白丸ら接点で優位に立ったFW陣、川久保、大町のHB団を軸に主導権を握り続けた。ただ、点差が開いた後などにミスが続き、リズムに乗れない時間帯もあった。納得できなかったのは、目線の上がったチームだからこそだった。
 試合後、品川監督は期待を込めて選手たちに苦言を呈した。「一つ一つにこだわってやらなければ。目指すところを忘れないように」。その試金石となるのが約1カ月後の九州大会。順当ならば、準決勝で東福岡との対戦が予想される大事な大会だ。主将の本山が力強く言い切った。「1カ月を短いと捉えて、一人一人が練習の質を上げていく。東福岡に勝って優勝する」

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