長崎発アイドル『スマオブ』 コロナ禍「誰かのために」元気届けたい

長崎発の女性アイドルグループ「スマートオブジェクト.」。右から朱羽さん、門間さん、夢歌さん(M&Dプロダクション提供)

 新型コロナウイルスの影響で気持ちが沈みがちな人へ、元気を届けたい-。10代を中心に昨夏デビューした長崎発のアイドルグループ「スマートオブジェクト.」(愛称・スマオブ)が、コロナ禍でコンサートを開けない状態が続く中、「誰かのために」をコンセプトに、オンライン動画などでとびきりの笑顔を発信している。

 地方から全国で活躍できるアイドルの育成を目的とした、長崎市のタレント事務所「M&Dプロダクション」のオーディションなどを経て結成した。グループ名は拡大や縮小を繰り返しても劣化しない機能を意味する画像編集用語に由来。初心を忘れず、夢や目標を大切に、劣化せずにあり続けたいという願いが込められている。
 当初は昨年4月デビュー予定だったがコロナ禍で延期に。それでも一人一人がめげずに歌やダンスの練習、体調管理に励んできた。メンバーはリーダーの朱羽あおいさん=大村市出身=、門間るのわさん=西海市出身=、夢歌りあるさん=佐世保市出身=。デビュー曲「Dear my friend」など、これまで3曲を配信している。
 動画配信サイト「ユーチューブ」で公開中のミュージックビデオでは、県美術館や長崎駅、長崎港、路面電車、外海地区の夕日など、長崎らしい景色を背景に、メンバーが生き生きと歌って踊る姿を披露。コロナ禍で疲弊する飲食店の応援ソング「想いのカケラ」では、実際に飲食店で撮影した。撮影を通して、長崎の魅力を再認識したという。
 コロナ禍の中での活動について、夢歌さんは「できることは限られているけれど、ある意味特別な時間。今しかできないこともある」と受け止めている。会員制交流サイト(SNS)などでファンと交流を続けており、門間さんは「何となく、みんな退屈そうな世の中。わくわくさせられるアイドルになれたら」と語る。
 先行きが見通せない時代だが、朱羽さんは「努力は裏切らない。やって後悔することはない」と前を向く。自分たちにできることを模索しながら、挑戦することの大切さを伝えていく。
 グループは新メンバーを募集中。対象は歌やダンスが好きな県内在住の16~22歳の女性。詳細はホームページ(https://smart-object.jp/audition/)。


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