弁当提供へ寄付金箱 地元飲食店の味を医療従事者に

医療従事者を応援する事業を展開するために設置した寄付金箱=佐世保市役所

 新型コロナウイルス感染症の対応に当たる医療従事者を応援しようと、長崎県佐世保市は、市内の飲食店が作った弁当を従事者に届ける事業を展開している。事業費の一部を募るため、市役所など計36カ所に寄付金箱を設置し、市民に協力を呼び掛けている。
 市には昨年、個人や団体から「新型コロナの対応に使ってほしい」と計1250万円の寄付があった。昨年5月、市は、寄付金と市の予算計約600万円を使って、コロナに対応する医療従事者に市内の飲食店が作った弁当を提供した。
 昨年12月末から事業の第2弾を始め、寄付金の残り791万円を当てる予定。ただ、今年3月末まで続けるにはさらに1300万円程度が必要となるため、市役所や各支所、公民館などに寄付金箱を設置した。市ホームページで銀行口座への寄付金の振り込みも案内している。
 弁当は飲食店50店に発注し、タクシーで医療機関へ配送する。市商工労働課は「佐世保の食で医療従事者を元気づけたい。コロナで営業時間の短縮を求められている飲食店などの応援にもつながる。協力をお願いしたい」としている。

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