食品産業もったいない大賞 諫早農高に審査委員長賞

食品産業もったいない大賞審査委員長賞を受賞した食品科学部メンバー=諫早市、県立諫早農業高

 「もったいない」の思いを温暖化防止や省エネの原動力にしようと、公益財団法人食品等流通合理化促進機構が主催する「食品産業もったいない大賞」審査委員長賞に、長崎県諫早市立石町の県立諫早農業高が輝いた。
 同大賞は、食品産業の持続可能な発展に向け、食品ロス削減の促進などを目的に2013年度から実施。顕著な実績を上げた企業や団体などを表彰しており、8回目となる本年度は全国から9団体が選ばれた。
 受賞した同校の取り組みのテーマは「規格外温州みかんが生み出す新たな地域興しと廃棄物の再利用」。食品科学部が、同市伊木力地区で栽培されるミカンの規格外品を使って完成させた「みかんおこし」作りのほか、果皮や搾りかすで栽培した菌床シイタケが一般的な米ぬかより3分の2の期間で育つことを実証した研究も評価された。
 部長で2年の渡邉梓月さん(17)は「かんきつ類は広く栽培されているので、取り組みが全国的に広がればうれしい」と話した。22日に東京都で予定されていた表彰式は新型コロナウイルスの影響により中止された。

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