コロナ収束、航海安全祈願 対馬地区漁業士会が護摩法要

新型コロナ退散や豊漁などを祈願し、護摩法要に臨む対馬地区漁業士会の会員(右)=対馬市、寿福院

 新型コロナウイルス感染症の収束や航海安全などを祈願しようと、長崎県対馬市の対馬地区漁業士会はこのほど、同市厳原町西里の真言宗寺院「寿福院」で護摩法要を執り行った。
 新型コロナ感染拡大に伴う宴会自粛の影響などで魚価が低迷しており、漁業者を元気づけようと初めて企画。同会の早田真路(しんじ)会長(54)ら役員と、事務局の計6人が参列した。
 同寺院の大西真祥(しんしょう)住職(59)が「災難消除」「コロナ退散」「航海安全」「水産資源回復」「事業繁栄」と唱えながら護摩木をたいて神仏に祈願。大般若経の経本を会員らの肩などに当て、邪気を払った。
 早田会長は法要後、持参した日本酒を近くの厳原港に注いで大漁を祈願。「対馬には漁業関連の仕事をしている人が多く、漁師が元気にならないと島に活気が出ない。コロナ禍の上に(イカやブリなどが)不漁気味なので、モチベーションを上げていこうと考えた」と語った。大西住職は同寺院で「漁師さんの切なる思いを受け、神仏に祈願した。拝みがいのある法要だった」と話した。

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