子どもたちにジャングルジム 大村「第三の居場所」 日本財団「思いっきり外で遊んで」

LINEからの寄付金を活用して設置されたジャングルジム=大村市内

 日本財団は、家庭環境や経済状況などの面で生きづらさを抱えている子どもたちを支援するため長崎県大村市内に「第三の居場所」として開設している施設に、ジャングルジムとログテーブル5台を設置。同施設拠点マネジャーの西川一平さん(28)は「新型コロナウイルス禍で子どもたちもストレスを抱える中、思いっきり外で遊ぶきっかけにしたい」としている。
 日本財団では子どもの自己肯定感を高め生き抜く力を育もうと、2016年から「居場所」づくりに取り組んでいる。全国では準備中も含め41カ所あり、同市では18年に開設。一般家庭のほか親が夜遅くまで帰って来ない家庭などの子どもたち約20人が、放課後の居場所として利用している。
 西川さんによると、新型コロナ感染拡大を受け、同施設ではバス旅行などのイベントを中止。休校期間中には、子どもたちの運動不足や生活リズムの乱れといった影響もみられたという。
 ジャングルジムなどは無料通信アプリを手掛けるLINE(ライン、東京)からの寄付金を活用し、施設の運動場に設置した。先月に供用を開始してからは子どもたちの人気スポットになっており、子ども同士や子どもとスタッフのコミュニケーションに役立っているという。
 日本財団の担当者は「今後もこのような『第三の居場所』を全国に増やしていければ」としている。

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