大学入学共通テスト始まる 長崎県内9会場で感染対策を徹底 約5千人受験

休憩所の出口で手指を消毒する受験生=長崎大

 16日に始まった初の大学入学共通テスト。県内では離島を含む9会場であり、約5千人が挑んだ。各会場とも教室の換気や除菌など新型コロナウイルス対策を徹底し、医師や看護師が待機。受験生はマスク姿で臨んだ。初日は県内で大きなトラブルはなかった。
 県内の志願者は前年度のセンター試験に比べ131人少ない5315人。このうち、新型コロナによる休校で学習が遅れた人のために設けられた第2日程(30、31日)の志願者は1人。初日の科目別受験者数は地理歴史・公民4979人、国語5080人、外国語5095人、英語リスニング5086人だった。
 約3千人が受験した長崎大文教キャンパス(長崎市文教町)では、科目が終わるごとに教室の窓を開けて換気し、休憩所は入り口と出口を区別し、それぞれ消毒液を設置。トイレの入り口前には並ぶ間隔を広くするためシールが張られた。
 思考力などを問う共通テストへの変更を見据え、準備を進めてきた受験生たちだが、出題の内容に驚きを隠せなかった人もいた。県立大佐世保校(佐世保市川下町)で受験した女子生徒(18)は「模試や予想問題とは結構違った。問題を開いて頭が真っ白になった」。長崎大で受験した男子生徒(17)は「出題量が多く、今まで解いたことのないような問題も出て戸惑った」と顔をしかめた。
 県立上五島高で受験した同校の尾上大樹さん(18)は、「地理が得意だが設問の文章が長く、知識だけでなく問題文の読解力も問われているように感じた。普段の対外模試より苦戦したと思う。明日は切り替えて確実にとれる問題を得点していきたい。島で(コロナの)感染者は少なく不安なく臨めた」と振り返った。

 


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