コロナ感染計60人 長崎県内1日最多更新 9日発表

長崎県内感染者数の推移

 長崎市、佐世保市、県は9日、新たに5市2町で計60人の新型コロナウイルスへの感染を確認したと発表した。1日当たりの公表感染者数は最多を更新し、累計も千人を超え1016人。五島市では同日までに飲食店で5人の感染が判明し、同市初のクラスター(感染者集団)となった。
 県内の感染者は昨年3月に初めて確認され、12月25日発表分で500人を超えた。それから約2週間で千人を突破。8日時点で長崎医療圏の確保病床125のうち100床が埋まるなど、県内の医療提供体制は危機的な状態にある。
 五島市の3人は飲食店の60代男性経営者と男性利用客2人。8日発表の同店従業員ら2人と合わせ、県はクラスターと認定した。「利用客は把握できている」とし、店名は公表していない。同市は利用客の1人が富江温泉センターの職員で、送迎車運転手やプールでの遊泳指導などを担当していたと明らかにした。22日まで休館にする。
 佐世保市の3人は年始に、感染が既に判明している4人と個人宅で会食。同市はクラスターと認定した。一方、雲仙市の7人のうち5人も年末年始に個人宅での会食に参加していたが、県はクラスターとはしていない。
 既にクラスターが起きていた長崎北徳洲会病院(長崎市)では新たに職員、入院患者各1人の陽性が判明し、感染者は計14人。10人が感染していた店名非公表の飲食店(同市)関連も新たに1人の感染が分かった。
 また佐世保市では陽性が確認された20代の女子学生について濃厚接触者ら50人が判明し検査する。海上自衛隊の佐世保地区の部隊に所属する10~30代の男性自衛官3人も感染した。

新型コロナウイルス感染者の入院状況(左)と9日発表の市町別感染者数

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