核禁条約推進へ各国に手紙 国会議員や知事にも 高校生平和大使、1万人署名実行委

各国大使館などに送る手紙や資料を手にする大隈さん(右)と大澤さん=長崎市役所

 高校生平和大使と高校生1万人署名活動実行委員会は、2017年に国連で核兵器禁止条約が採択された際に賛同した122カ国・地域に対し、さらなる条約推進を訴える手紙を送る。
 22日の条約発効に伴う企画「高校生平和アクション」の一環。第23代平和大使の大澤新之介さん(鎮西学院高2年)と大隈ゆうかさん(N高2年)が8日、長崎市役所で記者会見し発表した。大澤さんは「若者の関心を高めたい。(核廃絶へ)みんなの声を上げることが大切だ」と語った。
 手紙では「条約が発効しても核兵器がなくなるわけではない」と強調。批准済みの51カ国・地域と、批准に至っていないが条約に賛同した71カ国・地域に謝意と今後の行動への期待を記し、22日までにそれぞれの在日大使館などに送る。
 条約不参加の日本の全ての国会議員や全国の知事にも「唯一の戦争被爆国であるわが国の果たす役割は重要」と訴える手紙を送る。
 平和アクションでは国内外の高校生約50人が、それぞれの思いを記したスケッチブックを掲げた映像をつなぐ「ピースブックリレー」にも取り組む。BGMは長崎市出身の歌手、福山雅治さんの「クスノキ」。22日に会員制交流サイト(SNS)などにアップする予定。21日に同市の爆心地公園で行事を開くことも検討している。

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