発足5年目「チェンバー・ソロイスツ」 クラシックを日常に アルカスSASEBOで12月6日定期公演

12月6日の定期公演のチラシ

 アルカスSASEBO(佐世保市三浦町)が運営するオリジナル室内オーケストラ「チェンバー・ソロイスツ・佐世保」は12月6日、定期公演を開く。発足5年目に入った同室内オケ。音楽監督で、日本を代表するバイオリニスト豊嶋泰嗣さん(56)は「佐世保の町でクラシック音楽を日常にしたい」と語る。
 豊嶋さんは大阪府在住。新日本フィルハーモニー交響楽団(東京)で「ソロ・コンサートマスター」を務め、同楽団の桂冠(けいかん)名誉指揮者、小澤征爾氏の信頼も厚い。約20年前、同館主催のセミナーで講師を務めたのが縁で、同室内オケの旗揚げ(2016年4月)につながった。
 毎年度1回、同館で公演を開催。バイオリニストの漆原啓子さんをはじめ、国内外で活躍する演奏家約20人がメンバー。毎回、本番の数日前に佐世保に集合し、寝食を共にしながらリハーサルをしている。
 豊嶋さんは「日常と異なる場所での(メンバーの)濃厚なコミュニケーションが、佐世保でしか生まれない音楽を作ることにつながる」と語る。
 12月公演は、ベートーヴェンの「交響曲第7番」をメイン曲に全4曲を演奏。「第7番」は元々、管弦楽曲だったものを弦楽合奏曲に編曲されたものを披露する。そのほかの3曲も、編曲の妙が楽しめる構成となっている。豊嶋さんは「新型コロナ禍で心を癒やす音楽の重要性は増している。佐世保でしか奏でられない音楽を市民と楽しみたい」と話している。
 12月6日午後2時開演。全席指定で一般6千円、学生3千円(当日500円増)。問い合わせは同館(電0956.42.1111)。

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