ハンドジェル開発へ感染症学ぶ 長崎東高生が長崎大熱研などでフィールドワーク

新型コロナウイルスについて専門家から現状を学ぶ長崎東高生=長崎市坂本1丁目、長崎大熱帯医学研究所

 課題研究に取り組んでいる県立長崎東高(鶴田栄次校長)の2年生ら約270人が、長崎、佐世保など8市町で大学や自治体、企業などを訪問し、フィールドワークに取り組んだ。
 同校は、イノベーティブ(革新的)なグルーバル人材を育成する文部科学省のワールド・ワイド・ラーニング(WWL)拠点校。2年生を中心に4月から1年半かけ、国連の持続可能な開発目標(SDGs)や地域創生をテーマに70班に分かれ、研究している。
 研究課題は、潮流発電の産業化やコロナ禍での経済成長、観光やまちづくりなどさまざま。地元企業と新たなハンドジェルの開発に取り組んでいる生徒3人はこの日、長崎大熱帯医学研究所を訪ねた。
 同研究所の奥村順子教授は新型コロナウイルスの感染状況や検査体制のほか、ウイルスが脂質の二重膜で覆われ、アルコールやせっけんで壊れ、不活化されることなどを解説した。
 橋爪凜さん(17)は取材に対し「ウイルスの構造や感染の仕組みを聞いて、ハンドジェルを考えるヒントを得られた」と手応え。岡季奈さん(17)は「企業と連携して商品化して多くの人に使ってもらえるようにしたい」と意欲を語った。

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